人間型廃棄物処理機
消費者は産業廃棄物を処理させられている

石油タンパク

化学調味料を超えた危険食品

かつて石油タンパク(SCP)なるものが近未来の人造肉として一世を風靡した。
製造元の協和醗酵は次のような全面広告を朝日新聞に掲載している。

燃える水――石油を着た現代人は
さらに食べることを知らされました
石油の食品化に挑んだ
協和醗酵の技術陣は
英国B・H社と技術提携して
新時代の食品づくりをはじめました
栄養価の高い石油タンパクは
家畜飼料として貢献するだけでなく
より高度な人類未来の食品として
大きな期待を集めています
現代から未来へ――
人類のあたらしいテーマを追って
協和醗酵は活躍しています

朝日新聞1969年3月13日

石油タンパクの製造方法は化学調味料と基本的に同じだが、
化学調味料の成功とは裏腹に石油タンパクの売り出しは早々に頓挫した。
人間用の食品化に先立って飼料として売り出されたのものの、
石油タンパク飼料を食べさせた動物たちに並々ならぬ異常が現れたからである。

静岡県下のウナギ10トンが原因不明の奇病で怪死した事件があったが、
このウナギのエサに使われていたのが何を隠そう石油タンパクだった。

郡司篤孝『食品犯罪』P.114

牛に関しても石油タンパク飼料「ダイブ」を与えられた富山県下の乳牛が相ついで変死している。

その死に様は全身内出血で内臓は全体的に赤黒く濁り胃や肝臓はずたずたになっていたという。
これに対してどうしても石油タンパクを食べず今まで通り大豆カス飼料を食べていた乳牛は、
死亡することも病気になることもなく乳量も落ちなかった。

ところがこれだけの異常事態を前にしても、
農林省は調査団も派遣せず「切り替えの不適切」と一方的に決め付けた。

高松修『石油タンパクに未来はあるか』P.133-135

上記の事件があったため現在石油タンパクは食品にも飼料にも使われていないが、
石油タンパクメーカーは石油タンパクを発酵タンパクと改名し、
この危険極まりない廃棄物製品を再び売り出す機会を虎視眈々と狙っている。